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灰とダイヤモンド

1958年ポーランド作品 監督:アンジェイ・ワイダ 主演:ズビグニエフ・チブルスキー


主人公・マチェック。いるんだよね、こういう人。それも優秀、特に能力が高い、という意味で優秀な人に多い。


子供の頃から何でも出来て、いつもテストは100点、サッカー大会ではいつもエースFW、人柄も良くて、格好も良い、女子生徒の憧れなんだけど人格も高いからお高く止まるなんてことはない。いつも控えめで、余計なことは言わない。質素で決して目立とうなんてしない。見栄を張るとか、自分を虚飾するなんて考えも及ばない。そしていつもみんなに優しくい。


多分、マチェックはそんな子供に生まれついたに違いない。


しかし、そんな個人なんて社会の大波には簡単に飲まれてしまう。マチェックは多分、みんなのために反ナチスレジスタンス運動に身を投じ、殺し屋になったに違いない。そうして優秀なマチェックは、殺し屋としてエース級の働きをしただろう。


しかしマチェックは控えめだ。何故なら人格が高いから。自ら地位を要求するなんて下衆なことはしない。それどころか地位なんてどうでもいい。その結果、ナチスが倒れてもマチェックは殺し屋のままだ。


何故?って。ナチスが倒れても、次に誰が政権を獲るかっていう争いが残されてるから。権力者がマチェックのような優秀な殺し屋を手放す筈は無い。


第二次大戦が終わったと思ったら、今度は反共産党地下運動に入れられる。そしてソ連系共産党地区委員長(労働者党書記)シチュカ暗殺を命じられる。


時代が悪かった。世界中、狂った指導者ばかり。狂ってたのはヒトラーだけじゃなかった。その中で、マチェックはぼろ雑巾のように使い捨てられてしまった。


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灰とダイヤモンド のことが読めるblog


銀幕に潜む悪魔たち~ワルシャワの光と闇
http://blog.goo.ne.jp/ck1956/d/20050524

バイオと逮夜問答
http://ashes.way-nifty.com/fbio/2004/09/post.html

本日の曲 GLAY「灰とダイヤモンド」
http://rio.no-blog.jp/kokoiru/2005/01/glay.html



灰とダイヤモンド
アンジェイ・ワイダ イエジー・アンジュイコフスキー イエジー・ウォイチェック ズビグニエフ・チブルスキー
B00005FW0J

灰とダイヤモンド〈下〉
灰とダイヤモンド〈下〉

「灰とダイヤモンド」の国ポーランド
「灰とダイヤモンド」の国ポーランド
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【2005/05/20 18:51】 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) |

コメント

 トラックバック、ありがとう。「灰とダイヤモンド」を最初に見た時、究極の恋愛映画のようにと感じたものです。海外の映画を見る時は、歴史的な背景をある程度知らないと、底の部分がつかめない。この作品に限らず、ポーランドの映画が、そのことを教えてくれました。
【2005/06/02 14:16】 URL | 酔生夢死浪人 #-[ 編集]
良いことなのか悪いことなのか、不幸な出来事があると名作が生まれますよね。アメリカ映画なんかもベトナム戦争のおかげってモノが結構あります。
なんか複雑ですよねえ。
【2005/06/02 18:24】 URL | mul2342900 #2Y3LHMwg[ 編集]

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