1980年角川作品 監督:村川透 主演:松田優作
綺麗好きな優等生が、実は非常に怖い、というイメージの形成に役立った(?)映画といえる。
大手通信社にカメラマンとして勤務していた主人公。アンゴラ、レバノン、ウガンダなどの凄惨な戦場を渡り歩いた後、突然、退社する。
冒頭、一流大(恐らくはT大)卒の彼が大学の同窓会に出席するシーンが出てくる。同級生はいずれも鼻持ちなら無いほど育ちが良さそうで、高そうな服を着ている。その上、話といえば自慢話だ。会話の中から主人公が勉学については最も優秀であったことが窺(うかが)い知れる。
主人公の住むマンションの部屋は、見るからに当時としては高級マンション、調度類や家具類も地味だが品の良い雰囲気のものだ。そして何より目を惹(ひ)くのは、良く片付いている、ということだ。
一流大出で、趣味が良く、キチンとした性格=最高の人物ではないか。
しかし、彼は狂ってる。映画はまるで狂ってるから一流大出で、趣味が良く、キチンとした性格なのだ、と言わんばかりだ。
せっかく真面目に勉強したり、生活してるのにね。真面目にやり過ぎると、こんな風に狂っちゃうんだよ。
過ぎたるは及ばざるが如し。普通に生きることは難しい。
■西沢千晶のシネマ日記
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野獣死すべし大薮 春彦
