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東シナ海

1968年今村プロ作品 監督:磯見忠彦 主演:田村正和
ナイスミドルの象徴のような田村正和が若き日に主演した青春映画。内容はどたばただが、製作者達の映画に対する情熱が迸(ほとばし)る熱い作品である。
育ちのいい大学生・六郎は、大学の卒業旅行の代わりにとマグロ漁船に乗り込んだ。学歴とか家柄とか、そうしたブランドを全て取り外して一人の人間としてどれだけ出来るかを試してみたい、という高い志からだ。ところが世の中、そんな高い志を持つ者など今も昔も稀である。同乗した乗組員はテキヤの片山、頭の弱いヤスオ、エロ写真売りの泡石、それに少年院出の混血児ジャッキー。いずれも社会をドロップアウトした者ばかり。志って何?という連中ばかりだ。
マグロ船は太平洋の真中でエンジンに故障を起こし、沖縄の那覇港に着く。ここから土地のやくざ我那覇組と大乱闘、船内に見知らぬ男の死体を発見、死体を無人島へ捨てに行き米軍のジェット機の猛爆にさらされるなど、どたばたが続く。
そんな社会の最下層の者達と行動をともにする中で六郎はバーのホステス加奈に恋をする。更に、死体は加奈の従兄で婚約者でもある祖国復帰運動をしていた男だったという、美談も加わる。
どたばたが一段落したところで、六郎は加奈に求婚する。しかし、加奈はジャッキーを好きになっていた。六郎とは生きる世界が違うことを加奈は知っていた。ジャッキーを残して、名残り惜し気に沖縄を去っる船に六郎はいた。そこにいる六郎の顔は大人の仲間入りを始めていた。
泣いて笑って義理人情という内容だが、すれっからしの現代映画、あるいはテレビも含めて、もう二度とこんな爽やかで熱いドラマは見られないだろう。馬鹿で役無しで、人格も低い社会の最下層の人々にエリート六郎が揉まれ胸を打たれ、成長していく。しかし踏み台などとは訳が違う。一生の仲間なのだ。六郎はそれだけの純粋さを持ち合わせた若者だ。
しばらく前に、韓流ブームと言われ感動的な韓国ドラマがヒットした。しかし日本の社会が伸び盛りの頃、わが国には良くも悪くもこんな映画があったことを知って欲しい。
那覇で彼らが根城にする壊れたマグロ漁船。死体が投げ込まれたり色々あるが、その薄暗い船内には高度成長期の明るい青春が溢れている。

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【2005/05/19 11:18】 未分類 | トラックバック(1) | コメント(0) |

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マグロ漁船の話

画像はイメージです。普通の人のマグロ漁船の印象って、儲かるとかヤクザに無理矢理働かせられる所と考えているのではないだろうか?結論から言いますと「実際は噂ほど儲からないんですよ。」一年間の漁での年収は300~400万円ぐらいです。生活費が浮くので、儲かるっちゃ儲 沖田寝多のblue chips【2005/05/20 18:58】

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